2015年4月21日火曜日

ニューヨークからメール (2)

ニューヨーク在住の美術家K.Saitoさんから新しいメールが届きました。つい最近グッゲンハイム・ミュージアムに出かけ、「河原温展 On Kawara - Silence」を見た感想を報告してくれました。以下、許可をいただき文章と写真を掲載します。

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先日 on kawara - silence @ Guggenheim Museumに行きました。下記に所感など少し書きます。

先日の土曜日夕方、グッゲンハイムに行きました。土曜日の夕方はドネーションで入れます。NYの美術館はこのシステムがあるのが良いです。いつものことながらドネーションで入館できる日は美術館の外は入館者の長蛇の列です。

photo by K.Saito

全体をとおして言えるのはタイトルにあるとおりSILENCE(沈黙、無言、静寂)です。彼の生きた時代はコンセプチャルアート(概念芸術)やミニマリズム(最小限の要素での表現)の最盛期でもあるのですが、彼ほどこのSILENCEというタイトルに合致しているアーチストはいないのではないかと思います。

よく知られているDATE PAINTING の他に、ONE MILLION YEARS,  I GOT UP,  I WENT,  I READ,  I MET, MONOLOGUEのシリーズなど、自分を無にして過ぎて行く時間をじっと見据えたまま自己と対決する姿は厳しい1人の修行僧をみているようで、表現の意味、アートの価値(個人的、社会的)などたくさんの問題提起をもつショーでした。

photo by K.Saito

現代美術は自然(人間も含む)や社会に対するものの見方や考え方、あるいはそれに対する問題提起などが重要な要素ですが、河原温やミニマリズムのソル・ルイットなど彼ら以上に厳しい作品がはたして我々に作れるのかどうかはなはだ疑問です。それともそんなことは考えなくても良いのだろうか? 彼らの後を生きる我々の仕事の難しさをいまさらながら感じています。

展示の中で始めの頃(1963)の作品でキャンバスにSOMETHING(NOTHINGやEVERYTHINGもあるようです)と書いた作品を見つけました。SOMETHINGという言葉には人間の感情的イメージが少し混じるのであたたかい雰囲気を感じ少しホっとしました。

photo by K.Saito

それにしても温さんもしんどい生き方をしたものである。ゆっくりお休みくだい...合掌

温さんの私的な思い出として--昔、麻雀のメンバーとしてSOHOの温さんの家にお邪魔し、食事もごちそうになったことがある。私は麻雀はあまり得意ではないのであるが、温さんは予想どうり裏の裏を読んで打っていたような記憶がある。

k.saito

K.Saito, Japanese artist, saw 'on kawara - silence' at Guggenheim Museum in New York City very recently and sent me his report on it.



On Kawara -- Silence (Guggenheim Museum)

・ニューヨークからメール






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