2015年1月13日火曜日

「大滝正明舟 Art & Design - 変換と融合 展」

「大滝正明舟 Art & Design - 変換と融合 展」(2015.1.11/17/18/24/25 Gallery SUN)

冬眠ばかりしてはいけないと思い、11日(日)「大滝正明舟展」を見るためにGallery SUNに出かけました。

Gallery SUNは美術家の鈴木茂明さんが、静岡市清水区の自宅で2013年より運営を始めた画廊です。一方、大滝さんも自宅でOotaki Art & Designを運営し、ほぼ同じ年2013年から意欲的に美術やデザインの企画展を開催しています。

大滝さんの作品をまとめて見るのは今回が初めてでした。本人に話をうかがうと、ここ数十年、三保の海岸に通い続け、浜辺で拾った漂流物を素材にして作品を制作しているということでした。今回の展覧会においても同様の方法で作られた作品が5つのカテゴリーのもとに展示されていました。プラスチックや木片を「切り絵」「見立て」「コラージュ」「アッサンブラージュ」などの手法で、美しい平面や立体作品に蘇らせていました。そして作品には、たとえば、次のようなユニークな短歌が添えられていました。




「文明の 利器とは何ぞ ブラブラと 漂流物は 無限に流る」
「この星の プラスチックな 日々の人 愛と思えば 描き続きけり」
「さる人の 忘却の海の 予言あり 浜辺に耳を 澄ましてごらん」

制作にほぼ10年をかけたという作品には、「あらたまの 言葉となって 流れつく はじめにロゴス ありきと思ふ」と短歌が添えられていました。これば数十センチ四方のパネルに、色とりどりの漂流物が貼ってある作品で、それらはすべてアルファベットのかたちをしていました。

作品はどれも全体的に淡い色調と優雅な曲線で構成されていて、作家本人の人柄がにじみ出ているようでした。

かなり前に、よく浜辺で漂流物を拾っているという話を耳にしたので、大滝さんに一冊の本を貸したことがありました。それは『自分の人生がある場所へ-- Beachcombing at Miramar』(リチャード・ボード)という本です。アメリカのニューヨークに住むある編集者が多忙な生活や将来の地位や富を投げ捨てて、西海岸サンフランシスコのすぐ南にあるミラマー(Miramar)に定住します。そして、日々そこの浜辺で漂流物を拾いながら(英語ではbeachcombと言います)、自分自身の内面を見つめなおし、心の平和や人生の新たな価値を再発見していくプロセスをエッセイを通して描いたものです。

たぶん、大滝さんも打ち捨てられた漂流物を美術作品に作り変えることで、みずからの心の浄化を同時に果たしているのかもしれません。


424-0846 静岡県静岡市清水区山原210-57 tel: 080-4226-5519

Ootaki Art & Design:
424-0923 静岡県静岡市清水区幸町10-11 tel: 054-335-6038


'Ootaki Masaakishu - Art & Design - Exhibition' will be held at Gallery SUN, Shimizu
on Jan.11, 17, 18, 24, 25, 2015.








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